続、田端・尾久界隈、昭和37年
今回は私の記事ではないような写真が続きます~電車はほぼ出てきません(!)
フジペットを持った子供2人を連れて、田端・尾久界隈に散歩に出るのが常だった父が撮った画像です。
まずは散歩コースに沿って田端機関区から・・
(1~3)田端機関区のSLたち、C58にしろD51にしろ大世帯ですよね・・・D511141なんて番号もすごいなあ~と子供心に思ったものです。
当時は機関区にはELもDLも同居しているところが多かったですね。それぞれ整備や運転の人員を擁していたわけですから、機関区ってさぞかし大世帯だったのでしょう。
(4)タンク機C12もいたのですが、用途はなんだったのでしょう?どなたか教えてくださいませ・・・
(5)このときは一寸ショックなものがいました・・・ひょっとしてこの年、ここから程近い三河島事故に巻き込まれたD51?ではなかったのか?近寄れる場所ではなかったので、未確認のままです。今ならシート被せるでしょうね。
(6)当時の最新鋭、常磐線用のEF80。何故か架線の無い場所に留まっていました・・左右の後ろには興味深い車輌たち、左はヤード入れ替えでおなじみだった9600だと思いますが、右は、どうも73系電車のように思えます~試験車に改造された一族でしょうか? (7)こういう巨大施設にはあらゆる車種が集まっておりました。東北、常磐線用の急行形DC。私のお気に入り、旧急行色のキハ55(あるいは26)も懐かしいですね。当時は道を歩きながら、こういう写真が簡単に撮れたのでした。
続いては隣り合わせの尾久機関区へ・・・
(8~11)王子街道沿いの枕木の柵越しに、ターンテーブルとラウンドハウスが見えました。木造客車のダルマも印象的でしたね。SLには興味が薄かった私達親子でも、ターンテーブルが回り、巨大なSLが静々とこちらに迫ってきて、柵ギリギリで停車する光景は、飽きずに眺めていたものでした。 こんな風景を、散歩がてらに見られる場所に住んでいながら、常に<電車>に関心が行っていたのです。我ながら頑固というか、天邪鬼というか・・・(笑)
田端・尾久機関区の間を抜ける散歩コースの最後は、尾久客車区のはずれにあった踏み切りと跨線橋でした。
(12)DD13の入換えているのはまたまた珍なる客車です。展望車ではなく所謂インスペクションカーでしょうね。こういう光景は電車好きの私でも、なにか感じるものがあります。
ここまで来ると王子までは程近いので、電車好き親子としては、都電とご対面していくのが常でした。
(13)当時はまだ赤羽までの27番(三ノ輪橋~赤羽)も健在で・・・・ (14)王電時代の電車も、生き残っておりました。というわけで、やはり〆は電車・・・・
前回よりはもう少しマトモな写真で、昭和37年の田端・尾久の雰囲気を味わっていただきました、ではまた。
この記事へのコメント
nexus6
テロ関連のニュースが新聞を賑わすことも無く、見る側も節度があり、管理する側も今より寛容で大らかだった時代ですね。
先日、地元の電車基地の近辺をそぞろ歩いてみたのですが、至る所厳重に金網に覆われていて、あらためて時節の違いを思い知りました。 約40年前は気軽に見学させてくれたんですけど....
manamana
変に飾り気のない普段着の機関車たちがかっこいいです。
Cedar
鉄道の撮影って、ほんとに大変になってきてますね。沿線には防護柵、陸橋も檻のようだし、だから結局駅撮りになってしまうのかも。
私が鉄道巡りしていた頃は、特に地方私鉄の車庫などではご親切にしていただいたものでしたが、国鉄でも地方の機関区などでは、楽しい思い出がたくさんあります・・・・
■manamana様
普段着の車輌たちが一番ですね。無理な特別塗装などはこの頃には有りませんでしたし。
田端・尾久界隈に出かけたらほんとに丸1日いましたね。
Cedar
nice!ありがとうございます
Junior
昭和37年に都電の運転手さんがネクタイをしてるんだもん。
関西じゃ詰襟ですよ、まだこの時代は。
荒川遊園地のフクロウ
たしかに、事故のきっかけとなった下り貨物けん引D51でしょうね、右後方から突っ込まれているのがわかります
私が田端に撮影に行ったのはそれから8年ほど後ですが、当時の職員の方たちは本当に親切で、詰め所で誠文堂新光社の「電気機関車ガイドブック」を見せてくれました
都電は栄町~梶原のカーブでしょうか
あのあたりに紙の博物館なんていうのもありました
maipenrai
私のお目当ては当時まだ旧尾久機関区のラウンドハウスに2両だけ残っていた成田線用のC57でしたが、道路向かいの旧田端区にはEF80やDD13に混じってはじめED92,EB10などの珍らしい機関車がとまっていました。水戸や新小岩のD51もまだ来ていましたね。三河島事故の当事者D51364もまだ残っていてそのあたりだけ異様な雰囲気を感じたのを覚えています。
ちなみに私のfirst cameraもフジペット(EEじゃないやつですが)です。懐かしい記事と写真、ありがとうございました。
あおたけ
写っている車両たちは大きく様変わりしましたが、
街のレイアウトは今でも変わらないところが多いみたいですね。
DD13が入れ替えしている場所には今でも跨線橋がありますし
(エレベーター付きの立派なヤツですが)、
都電王子駅近くのカーブは今でも都電撮影の有名ポイントです。
む〜さん
廃枕木の柵から覗いたD51207の写真、素敵です!!
都電・・・・王子電車の面影を残す高圧線の門形鉄塔が懐かしいですね。いまでは、上半分切り取られて、無残な姿ですが・・・・。
一瞬でも、あの時代に戻れました。有難う御座いました。写真って「タイムマシン」ですね。
Cedar
関西の電車乗務員の制服・・・昭和42年初めて関西に行った時、阪急梅田駅で詰襟の制服を見ました。ホームで談笑している詰襟のオッサンを見てコスプレか?と思いました~って当時そんな言葉は無かった(笑)。
■荒川遊園地のフクロウ様
三河島事故に関しては我家にも忘れられない思い出があります。金町に住んでいた祖父が、家に来ていて常磐線で帰ったのですが2本後の電車に乗っていたら巻き込まれるところでした。事故の一報が入ったとき、あわてて金町の家に連絡したのを憶えております。
■maipenrai様
お久しぶりのコメント、ありがとうございます。昭和39・40年といえば私も中学生でした。当時は機関区や電車区は気軽に見学させてくれました。田端機関区には入場しませんでしたが、当時は王子街道から簡単に撮れましたから。所謂SLブームの前ですね。
高校~大学の頃になると非常識なファンが増えたのは残念なことでした。私は電車派(=マイナー)だったので、そんなにいやな思いはしませんでしたが・・・
■あおたけ様
そうですね。あの跨線橋の辺りはあまり変わっていませんね。先日も東北線(宇都宮線ですか・・)の電車から懐かしい気分で眺めたばかりです。
■む~さん様
当時は、鉄道に限らず他人の職場や仕事に対して、無意識の敬意があったのではないでしょうか?覗き見アングルの写真は、そういう意味でも自分でも気に入っています。
写真には<時代の空気>も写っているのですね。このブログを始めてから、解ったことです。
なにわ
当時、黒磯までは電車(157系や80系)、それ以遠は客車でしたので、このキハ58やキハ26は、常磐線用ではないでしょうか。
この翌年には電車化されてしまいますが。
それからEF80の後ろの電車、三段窓と戸袋窓のHゴムからすると、やはり72系ではないでしょうか。おそらくは三河島の事故車が裁判の証拠として置かれているのではないでしょうか。
Cedar
ご訪問&コメントありがとうございます。お名前は存じ上げております。
田端区の気動車はおっしゃるように常磐線用か、あるいは東北の支線区に直通する急行の滞泊中の姿かもしれません。
EF80の後ろの電車・・・三河島事故の証拠物件というのは納得です。
最後になりましたが、今後とも宜しくお願いいたします。
FTドルフィン
よくある、“昭和の鉄道史” なんて本より
貴重なお写真ですね!
Cedar
ガキの撮った写真に勿体無いお言葉、ありがとうございます。何でも撮っておけば時代の記憶・記録となる、といういい例でしょうか。
旅と鉄道編集部 岩下充男
iwashita@temjin-g.com
C623
よく撮っておいてくれたと感動しました。
私こと 先輩に小学校の頃もうすぐ尾久の機関区は無くなるので今度シロクニを見に行かないかと声をかけてくれた。
転車台から伸びる放射状にしかれた線路の末端の車止めに腰掛けて転向するカマをじっと見ることができました。よく機関士が「乗るか?」と声をかけてくれました。給炭に行く機関車や上野駅までキャブに乗せてくれたりしたことは今でも忘れられません。本当に良い時代でした。
Cedar
古い記事にコメントありがとうございます。
上野までSLのキャブに乗ったとは凄い話ですね、今ならニュースになって、乗せた人は懲戒ものです~そもそもそんな人はいないでしょうが・・・
このころはファンと現場の関係も今みたいに変なことは無かった、ほんとに楽しい時代でしたね。
風旅記
今日も興味深く拝見致しました。
今と同じ場所に昔からある車両基地の姿、時代と共に随分と変わるものだと実感致しました。今ではステンレス車ばかりが並ぶ風景になっていますが、こんなにも重厚な鉄道の光景があったのですね。その事実に驚きさえ感じます。
ブルートレインが休む姿さえ過去のものとなり、在来線には本当に華がなくなってしまいました。今の若い世代の方には、それが当たり前のことになってゆくのでしょうが、少し寂しいことにも感じます。
都電が路面電車らしい風情を感じさせてくれるのもいいですね!
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/
谷口和正